問1 対象構造物は、寒冷地山間部にある建設後30年を経過した道路橋(プレストレスとコンクリート単純桁)の橋脚である。当該橋脚には白色析出物を伴った変状が発生しており、アルカリシリカ骨材反応が主原因と思われる。

今後の供用期間が10年の場合の調査項目として、①白色析出物の成分調査を行う。発生して白色析出物を採取し、成分調査を行い、アルカリシリカゲルやエフロレッセンスの有無を確認する。②ひび割れ調査を行う。発生しいているひび割れの幅や長さを調査し、ひび割れ図を作成し、全体的なひび割れ位置、ひび割れの大きさ等を把握する。③排水設備の排水状況の調査を行う。維持管理計画として、①路面からの排水が橋脚にかかることがないような排水設備を整備する。②ひび割れ注入を行う。エポキシ樹脂等により、ひび割れ注入を行い、水分やその他劣化因子がコンクリート内に侵入することを防止する。③シラン系表面含浸材を塗布する。水分が橋脚コンクリートに侵入することを抑制し、かつ内部の水分を逸散させるため、シラン系の表面含浸材を塗布する。
今後の供用期間が50年の場合の調査項目として、供用期間10年の場合に加え、①解放膨張率試験と促進膨張率試験を行う。現地からコア供試体を採取し、解放膨張率試験と促進膨張率試験を行い、今後の膨張性を把握する。②コンクリートの物性値を調査する。現地からコア供試体を採取し、圧縮強度試験や弾性係数試験を実施し、コンクリートの健全性を評価する。③鉄筋の腐食の有無を調査する。自然電位法により、鉄筋腐食の可能性を調査し、一部コンクリート内部の鉄筋をはつり出し、腐食の有無を確認する。維持管理計画として、供用期間10年の場合に加え、①鉄筋防錆処理。鉄筋が腐食している箇所をはつり出し、防錆処理を行う。腐食が著しく、断面欠損をしている箇所は、添え筋又は交換により補強する。①亜硝酸リチウムを含浸又は注入する。亜硝酸リチウムを含浸又は注入することにより、アルカリシリカゲルの吸水膨張を抑制する。②コンクリートの変位を拘束する。橋脚を連続繊維補強シート又はPCケーブルにより巻き立て、コンクリートの変位を拘束する。連続繊維補強シートは引張強度に優れる炭素繊維又はアラミド繊維を使用する。
