
問1 道路トンネルの点検や診断を行う際の留意点として、①トンネル内での調査個所の照度を十分に確保して、変状箇所の状況又はその有無が容易に判別できるようにする。②地すべり、地形変形、地下水の高さ等を把握し、外力による影響の可能性や、建設時期、施工方法等を事前調査する。
問2 覆工コンクリートは、表2より全塩化物イオン濃度が0.5kg/m3以下であることや、使用骨材は無害であることから、塩害及びアルカリシリカ反応に起因した変状とは考えにくい。写真1に示す変状の原因として、型枠脱型時のセントルの押し上げ外力によるものと推定する。その理由として、トンネルの頂上付近の目地部に発生していることである。変状に対する調査項目として、ひび割れ調査、叩き調査、漏水有無の調査、背面空洞の有無の調査を行う。写真2に示す変状の原因として、交通荷重によるトンネル側面の押し広げや道路面に沈下によるものと推定する。また、トンネル背面の地質が泥岩であることから、温度応力や乾燥収縮によるものである可能性もある。推定理由は、変状発生箇所が、インバートが無く、応力影響を受けやすいトンネルの中央部に、水平に発生していることである。変状に対する調査項目として、ひび割れ調査、トンネル断面の変形の有無の調査、覆工厚の調査である。
問3 のトンネルを今後50年間使用するための対策として、写真1については、①調査の結果漏水があり、覆工背面に空洞がある場合は、空洞充填注入を行う。②発生したひび割れ注入を行い、コンクリート内部の鋼材を腐食させる劣化因子の侵入を遮断する。あるいは、たたき調査の結果、浮きが確認されれば、目地付近の不良部分のコンクリートを除去し、ポリマーセメントモルタルで断面修復を行う。写真2については、中央部付近を含め、適切なスパンにインバートを設ける。又はインバートに代わる変形抑制対策を講じる。②発生したひび割れ注入又は、ひび割れの幅によってはひび割れ充填を行い、コンクリート内部の鋼材を腐食させる劣化因子の侵入を遮断する。上記の対策を行ったあとは、日常点検及び定期点検を実施し、劣化の早期発見、早期補修をすることが重要である。このことにより今後50年間の使用が可能なものになると考える。
