以下の記述は、コンクリート構造物のひび割れに生じたエフロレッセンスと思われる白色析出物に関するものである。赤色太文字部の項目を調査分析する上で、使用する試料の形態と分析装置の組合せとして、次の(1)~(4)のうち、不適当なものはどれか。

 エフロレッセンスはセメント水和物である水酸化カルシウムがコンクリート表面に溶出して、空気中の二酸化炭素を取り込んで炭酸カルシウムとして析出したものである。アルカリシリカ反応に起因してエフロレッセンスが発生している場合には、アルカリシリカゲルが混在していることがある。エフロレッセンス中にアルカリ炭酸塩などのアルカリ塩が確認された場合には、コンクリート中の骨材の反応性水溶性アルカリ量を調べるとよい。

解答 (2)

解説
 X線回析は物質(固体)にX線を照射し、回折角度により、物質の結晶構造を把握し、含有成分の同定を行う。岩石中の成分分析。鉱物等の同定は可能だが、定量評価はできない。炭酸カルシウムの同定も可能であるため適当。
 示差熱天秤は、セメント水和の進行度、炭酸化等の確認などの測定で、アルカリシリカゲルの判定に不適当。
 偏光顕微鏡は、コンクリート薄片を使用して、アルカリシリカゲルの有無、骨材中の反応性鉱物の有無や種類が特定でき、最終的にコンクリートの劣化度や骨材の膨張性の評価をする。適当。
 原子吸光光度計は、抽出液を使用し、ナトリウムやカリウムを分析することにより、硬化コンクリート中のアルカリ量を調査する。適当。