ごみ焼却施設のごみピットに打ち込むコンクリートには、ごみ汚水の土壌中への流出や地下水の侵入を防止するために、水密性が求められる。このコンクリートの調合を計画する際、コンクリートのブリーディング量を測定した。ブリーディング量と採用する調合に関する次の記述中の(A)および(B)に当てはまる(1)~(4)の語句の組合せのうち、適当なものはどれか。

 

 ブリーディングはコンクリート中の水みちやセパレータ下部の沈みひび割れを生じさせるおそれがあり、ブリーディング量が(A)ほどコンクリートの水密性の低下をもたらす。

 下図は、ブリーディング量を簡易に評価できるJCI-S-015-2018(小型容器によるコンクリートのブリーディング試験方法)に従い、内径150㎜×内高300㎜の容器を用いて2種類の調合Xおよび調合Yのブリーディング試験を行った結果である。この結果から、JASS5(日本建築学会 建築工事標準仕様書・同解説 鉄筋コンクリート工事2022)の水密コンクリートのブリーディング量の規定値である0.3cm3/cm2と照らし合わせて、(B)と判断した。

解答 (4)

解説

ブリーディング量=最終時までに累計したブリーディング水の容積÷コンクリート上の面積

調合Xのブリーディング量=75cm3÷(15×15×0.25×3.14)cm2=0.42cm3/cm2>0.3cm3/cm2

調合Yのブリーディング量=20cm3÷(15×15×0.25×3.14)cm2=0.11cm3/cm2<0.3cm3/cm2

となり、調合Xは規定値を超え、調合Yは規定値内に収まった。