下図は、硬化コンクリート中の全塩化物イオンの含有量を、塩化物イオン電極を用いた電位差滴定法で求める手順を示したものである。図中の(A)~(C)に当てはまる(1)~(4)の語句の組合せのうち、JIS A 1154:2020(硬化コンクリート中に含まれる塩化物イオンの試験方法)に照らして、適当なものはどれか。


解答 (1)
解説
①試料採取
コア採取後、ウェス等で表面水を拭いた後、ビニル袋等で密封貯蔵する。水中養生は避け
る。コアからコンクリート片のスライスは乾式で行う。コンクリート片は骨材を含めて全量
149μmふるい通過まで(0.15㎜以下)微粉砕する。
②全塩化物イオン抽出方法
強酸(硝酸等)を加えて(ph3以下)、30分間撹拌し、コンクリートをほぼ完全に分解し
た後、加熱煮沸することによって抽出する。その後常温まで冷却した溶液を吸引ろ過し、ろ
液に蒸留水を加えて定容にする。
③可溶性塩化物イオン抽出方法
試料を50℃に温め、50℃の温水で30分振とうした後、保温、静置してろ液を採取する。塩
化物イオン電極を用いた電位差滴定装置にセットし、0.005mol/L、0.01mol/Lもしくは、0.1
mol/L硝酸銀標準溶液で滴定する。
