浸透圧説によるコンクリートの凍害のメカニズムに関する次の記述中の(A)~(D)に当てはまる(1)~(4)の語句の組合せのうち、適当なものはどれか。

 コンクリートの温度降下によって(A)に氷晶が形成されると、未凍結水の電解質濃度が(B)し、周囲の(C)に存在する未凍結水は、氷晶が形成された(A)に移動する。未凍結水が(A)に到達すると、氷の成長を促して(A)周辺が損傷する。一方で、(C)に内在していた未凍結水が消失し、コンクリートの(D)を引き起こす。
 これらの現象が凍害の原因になるため、凍結防止剤の使用によって未凍結水の電解質濃度がさらに(B)すると、当該が促進されることがある。

解答 (4)

解説
 コンクリートの温度降下によって、大径の毛細管空隙中の水分が凍結する。凍結部には純水しか存在できないため、アルカリ成分が排除される。これにより大径の毛細管空隙に隣接する微小な細孔内の未凍結水にアルカリ成分が溶け込み、アルカリ濃度が増加する。そして、その周囲にあるゲル空隙内のゲル水との間に濃度差が生じるため、浸透圧が発生し、ゲル水が微小な細孔内の未凍結水中へ拡散し、凍結部分へと引き寄せられ、さらに氷が成長する。この氷の成長による膨張圧力でコンクリートの組織が破壊される(水は凍結する際、自由に膨張するとした場合、約9%の体積膨張を生じる)。
 この浸透圧により移動したゲル水は、気泡にも取り込まれ、気泡が水で満たさるまで吸収された水の量だけコンクリートが収縮する。