問題12

 マンションのエントランス付近において外壁タイル仕上げの剥落が確認されたため、サーモグラフィー法により外壁の調査を実施することになった。サーモグラフィー法による調査の原理に関する次の記述中の(A)~(C)に当てはまる(1)~(4)の語句の組合せのうち、適当なものはどれか。

 外壁のタイル仕上げに浮き・剥離が生じた部分では、コンクリート躯体とタイル仕上げの隙間に空気層が存在するため、その部分の断熱性が(A)なる。その結果、タイル仕上げの浮き・剥離部ではタイル仕上げとコンクリート躯体との間の熱伝達が(B)なる。一般的に、外壁に日射が当たって外壁表面の温度が上昇する際には、タイル仕上げの浮き・剥離部の法が健全部よりも(C)になるので、取得した熱画像においてこの温度差を判別することで、タイル仕上げの浮き・剥離を検出することができる。

解答 (3)

解説

 タイルに浮きや剥離が生じると、タイルとコンクリートの間の空気が断熱層となり、日射を受けたタイルの熱がコンクリート側へ逃げにくくなる。そのため、欠陥部は日射や気温変化に起因して生じる温度変化の影響を受けやすくなり、健全部と比較して、昼は温度が上がりやすく、夜は温度が下がる。