PCゲルバー桁における掛違い部の劣化対策として、掛違い部の連続化を計画する。死荷重による支点反力VBに関する連続化前(図1)および連続化後(図2)の組合せとして、次の(1)~(4)のうち、適当なものはどれか。
ここで、死荷重は単位桁長さあたりqとし、図に示すように等分布荷重として作用する。なお、連続化によるコンクリートの収縮やクリープ、温度変化の影響は考慮しないものとする。また、部材の曲げ剛性は桁全長にわたり一定とする。


解答 (4)
解説
連続化前の支点Bの反力を求めるためには、Aから中間ヒンジまでの長さの桁と中間ヒンジからCまでの桁に分割して計算する。まず、初めに中間ヒンジからCの桁部を単純梁として反力を計算する。分布荷重の合力はq×2Lであるから、支点反力Vc=1/2×q×2L=qLとなる。これと同じ大きさの反力がAから中間ヒンジまでの長さの桁の中間ヒンジ部に下方向に働くものとしてAから中間ヒンジまでの長さの桁を片持ち梁として支点反力VBを求める。
A点回りの力の釣り合いを考える。
Aから中央ヒンジまでの分布荷重の合力は6qLであるから、6qL×3L-VB×4L+qL×6L=0
よって、VB=6qL
一方、連結化後の支点Bにおける反力は、2径間の連続梁の公式により以下の通りとなる。
VB=5qL
したがって、「連続化前のVB:6qL」と「連続化後のVB:連続化前のVBより小さくなる」の組合せが正解である。

